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パナシア、CO2回収装置の施工契約を締結
- 今年6月、2000TEU級のコンテナ船向け
- ネットゼロに向けた韓国HMMのフリート強化戦略
環境規制に特化した製品を製造している株式会社パナシアは、韓国の木浦(モクポ)市に所在している(株)韓国メイド造船とCO₂回収装置の設置工事の契約を締結したと29日に発表した。
舶用CO₂回収装置(OCCS: Onboard Carbon Capture System)は船舶から発生する排ガス中の二酸化炭素(CO₂)を回収することで、CO₂の発生量を大量に減らす装置である。
CO₂回収装置は国際海事機関(IMO)や各国の政府から最も効率良くCO₂低減できる技術として注目されている。
パナシアは去年4月に海事業界でのネットゼロを果たすプロジェクトの一環として韓国の大手海運会社であるHMMやサムスン重工業、韓国船級協会と共同ウォーキンググループを構成した。
このグループは技術評価を含め、基本設計・詳細設計や工事準備を進めてきた。
その結果、CO₂回収装置の搭載による船体の構造変更や運航の安定性を妨げる要因はないと判断し、60%の回収効率のCO₂回収装置の搭載を決定した。
今年の6月からこの工事が韓国の木浦(モクポ)で始まる予定で、対象になる船舶はHMMが所有している2,100TEUのコンテイナー船である。装置の搭載工事とともに傾斜試験も実施し、船舶の安定性をさらに確かめる計画である。また、CO₂回収装置の運用データーはリアルタイムで陸上に送信され、その運転記録をベースにした装置の運転安定性を確認する予定だ。
装置の搭載により、この船は1日当たり24トンのCO₂が回収でき、2040年までCO₂排出の規制に拘らず運航が可能である。世界的にCO₂バリューチェインプロジェクトが活発に行われている中、CO₂回収を含めた液化装置・貯留タンクを設置することになるので、国内外の注目度が高い。
パナシアの李ミンゴル代表取締役社長によると、“OCCSなしでのネットゼロは達成し難いと思う。この技術が今後ネットゼロへの新しい選択肢になれるよう会社のエンジニアリング能力を発揮していきたい。また、海事業界でのネットゼロへの貢献やお客様のフリート競争力において、よりいい提案ができるよう技術の高度化に取り組みたい。”と語った。
パナシアはCO₂回収装置を含め、メタノール・アンモニア燃料供給装置、陸上電力供給システムをもって、今年の4月に開催されるSEA JAPAN 2024に参加、新しい技術を公開する予定である。
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